成果報告

まずは“興味を持つ”ことが大事な一歩!中部エリア最大級の印刷会社で各部署を体験

  • 学生の体験談
掲載日:2023/10/11
2023年度掲載

営業、企画、デザイン、そしてフォト部門や印刷、製本など、各部署が関わってでき上がる様々な印刷物。
5日間でいろいろな部署を巡った盛りだくさんなインターンシップについて、得られたことを語っていただきました。

事業内容:一般商業印刷を中心に出版印刷、包装印刷を営む総合印刷会社。
 企画、デザイン、製版、印刷、製本、製袋等に至る設備を有し一貫生産。
 チラシ制作支援等のシステム開発、セキュリティ、衛生管理を徹底したサービスを実施。
 印字、封入、封函を行うDPS(デジタルプリントサービス)やPOD(プリントオンデマンド)を強化。
 Webサイトや動画などのコンテンツ制作等の企画開発。

本社所在地:〔岐阜本社〕 大垣市久瀬川町7丁目5-1
      〔東京本社〕 東京都江東区東陽3丁目22-4

実習に参加した学生さん

関西エリアの大学

文学部 英米文化系の学科 3年
N.N.さん

“中部地区ナンバーワンの印刷力”を誇る本社工場の大きさに圧倒される

インターンシップに参加したきっかけや、サンメッセ株式会社を選んだ理由を教えてください。

 地元の企業を探していたのですが、その中でも特に印刷や広告の業界に興味を持っています。いろいろな企業のインターンシップを調べていたのですが、クリエイティブ職や営業職など、様々な職種を1回の実習で体験できるところはあまりありませんでした。その点、サンメッセ株式会社では印刷物ができる工程全体、営業職から製品が仕上がるまでを体験できるということを知り、魅力を感じました。

 それから、以前塾講師をしていた経験を活かしたいという気持ちがあり、人と多くコミュニケーションを取ることを一つの軸として就活を進めたいと考えています。ちょうどサンメッセ株式会社のホームページを見ていた時に「人のために尽くしなさい」という創業者の方の言葉を目にして、より魅力的に感じました。

では、事前に準備したことがあれば教えてください。

 場所も規模も分からなかったので、実習が始まる前日に本社の下見に行きました。実際に行ってみて、外から見ただけですが、いくつも建物があり、それも一つひとつの建物が大きくて圧倒されました。

スケジュールを教えてください。
実習日程:8月21日(月)~25日(金)/5日間  各日とも9:00~17:00 実習人数:3人
1日目・会社説明・工場見学
・プリプレス部(型抜き技術の見学、名刺入れ・スマホ立ての組立体験)
・プレス部 印刷課(印刷のしくみを知る)
・生産管理部 工務課(工程管理の仕組みを知る)
2日目・プリプレス部 フォト課(証明写真の撮影、レタッチや背景調整などの体験)
・BPO部※1(量販店に発送されるような販促品の加工等、請負業務の手作業体験)
3日目・パッケージ部(いろいろな箱の組立のしくみ)
・ポストプレス部(製本作業の体験)
4日目・情報・コミュニケーション企画部(web採用ページの改善提案)
・プリプレス部 デザイン制作課(ポスターのデザインを制作)
5日目・営業部(営業同行)
・先輩との座談会

 ※1 BPO=ビジネス プロセス アウトソーシング。企業の業務プロセスを一括して外部に委託するアウトソーシングの一種の形態を指します。

バリエーションも豊かな“印刷”の世界

前日は外観だけ下見をしたということでしたが、実際に工場見学で中に入ってみてどうでしたか?

 1日目は、人事の清水さんから1時間ほど会社の説明をしていただいた後に工場を見学しました。工場の建物といっても、印刷機械があるフロアもあればオフィスのようなフロアもあり、階が違うとこんなにも雰囲気が違うんだとか、こんなにたくさんの施設が詰め込まれているんだということも新鮮でした。

 その日は印刷や製本のしくみについて教えてもらったのですが、専門的な言葉も多く、また今まで全く知らなかったことばかりで難しかったです。1日目のプリプレス部では型抜きした紙を組み立てたり、3日目のパッケージ部では商品パッケージに使われる箱が実際にできる工程や仕組みを見せてもらったのですが、小さな商品から大きな商品まで、それぞれで折り方が違ったりして、こんなに折り方のバリエーションがあるんだ!とびっくりするものばかりでした。

サンメッセ㈱が扱うパッケージの見本(写真提供:サンメッセ株式会社/以下同)
組立体験をした名刺入れとスマホ立て
1日目の様子
工場での様子 制服を借りると気分も高まります
実際の製本工程の様子
身の回りにはお菓子の箱一つとっても、いろいろなものであふれていますもんね。
これからはお店で目にした商品に対しても、見方が変わりそうですね。

 そうですね。これを印刷会社の人がこだわって作っているんだなと考えちゃいますね。実習先で目にした商品をお店で見つけた時には「サンメッセさんで作っている商品だ!」とうれしくなると思います。
 実習の時に見せていただいたパッケージは、実際に商品を入れた時に、外からでも賞味期限が確認できるように窓が開けてあるなど、細かい工夫がされていました。

4日目はデザイン系の部署での実習だったということですが、いかがでしたか。

 サンメッセ㈱のwebサイトの、特に採用情報について、どんなページだと見やすいのか、いろいろなサイトを見比べたりしながら提案しました。社内報※2では、新入社員さんのコーナーについて、どんな企画にするとそれぞれの個性が引き出せるのかといったことも考えました。
 それから、架空のイベントのポスターについて考える時間もありました。実際にデザイン案を手書きで考えたり、さらに自分たちでソフトを使って作ってみたりしたのですが、自分では結構うまくできたんじゃないかとうれしくなりました。

※2 社内報…会社内の広報を行うためのツール。会社の理念や経営者の考え方、会社のイベントや社員紹介等が掲載されます。

架空イベントのポスターを制作
デザインについて学ぶ
実習時間は9時から17時、印刷会社の魅力がギュッと詰まって、かなり充実した内容でしたね。
5日間通うのはなかなか大変でしたか?

 帰ったらすぐ寝てしまう日も多かったです。実習期間中にアルバイトも詰め込むのはちょっと無理だなと感じました。
 特に2日目、3日目は、手作業や製本作業の体験で身体を動かすことが多かったので、その時間帯は思った以上に大変で、仕事の大変さを実感する機会にもなりました。
 夏場は余計にですが、身体を動かす時間が多い日程の場合、企業の方から事前にお知らせしてもらえると、水分補給のことなども考えて対策できて良いだろうなと感じました。

印刷の網点を確認している様子(印刷物の写真等は小さな点の集まりで色の濃淡を表現しています)

事前の下調べだけでは分からなかった仕事の“幅の広さ”

印象に残ったのはどんなことでしたか?

 とても興味深いなと感じたのは2日目のフォト課ですね。
 実際に私たちの証明写真を撮って、自分たちの画像の補正も体験させてもらいました。その時に人の撮影をする時に、ただ「笑って」と言うだけでは笑ってもらえないということを教えていただいたのですが、プロの方はテンポも良く、いろいろな言葉で笑顔を引き出していてすごいなと感じました。

 また、フォト課と聞くと“商品を撮影する程度かな”というイメージだったのですが、まだ発売されていない商品のイメージ画像を作ることもあるそうで、既に発売されている商品をまず撮影して、そこから色を変えたりさらに加工するなど、そんなことまでしているんだと驚きました。時にはドローンで撮影に出かけることもあると聞き、仕事の幅の広さにも驚きました。自分でもやってみたいと感じました。

実習を通して学べたなと感じていることはありますか?

 積極的に質問するなど、自分から動くことです。
 最終日に営業部の方にお話を聞き、午後からは同行訪問もさせていただきました。その時にいろいろな質問をしていたら、「社会人になったら自分から動くことが求められるので、そういう姿勢は良いと思います」と言っていただけて、自分の自信にもなりましたし、自分から動くことの大切さを改めて感じました。

フォト課での仕事説明
証明写真の撮影
証明写真をレタッチ
先輩の指示を待つばかりじゃダメだよ、ということですね。
たくさん質問しようとか積極的に動こう、ということは実習に行くにあたって、事前に心がけていたのですか?

 行く前からそこは考えていました。実習中も常に質問を考えるようにして、あいた時間があれば質問していましたし、メモ帳を持参して、話していただいたことをメモするようにしていました。ただ、質問が尽きてしまうタイミングもあって、社員さんを前に「あ、今は何を聞くと良いんだろう」と考えてしまうこともありました。

 もともと、“会社自体に対する質問”ばかり考えていたところがあり、今回は各部署での体験ということで、それぞれの職種について学べるのがメリットだったはずなのに、なかなか具体的な質問ができなかったなというのが反省点です。各部署での体験というところまで想像が追い付いていなかった感じですね。

情報・コミュニケーション企画部での様子
デザイン制作課での様子
参加する前に想像していたのとは違った、ということもいろいろあると思います。

 今回の実習で、営業職のイメージは大きく変わりました。
 もともと「営業」というと、自社の製品をとにかく売ることに専念して、そのためにお話しをするようなイメージがありました。今回同行させていただいた先が、新規のお客様ではなく地元のお得意先ということもあり、少しの量だったら営業の方が自分で商品を運び込むこともされていましたし、「○○を追加しておきますね~」といった気軽な声のかけ方ができる関係性を築いていらっしゃいました。“少しだけなら自分で運ぶ”という仕事も思ったより多く、自分が考えていた営業職よりも、実際は仕事の幅があるんだなと感じました。

今後への課題も見つかりましたか?

 実習に参加する前は、自分では営業職とクリエイティブ職に興味があると考えていたのですが、体験を通してクリエイティブ職により一層興味がわきましたし、自分には向いているのではないかなとも感じることができました。今後は希望する職種を絞っていくことも頭に置きながら、もう少しいろいろなインターンシップや仕事体験に参加して、自分の希望を具体化していきたいなと考えています。
 それから、今はPCの作業について専門的な知識があるわけではないので、資格を取ることに挑戦してみるなど、これから努力したいと思います。

興味がわいてくるものには、ぜひ挑戦を!

これからインターンシップに参加される方にアドバイスやメッセージがあればお願いします。

 今回のインターンシップは、印刷会社の仕事を丸ごと学べる充実の内容でした。私は学校では英語圏の文化について学んでいて、それとはあまり関係のない部署の体験もあったのですが、実際に会社の中に入り、プログラムを通じてどんなふうに働くのかを体験していく中で、自分の向き不向きについてもじっくり考えることができました。また、社員の方とお話しすることで学べるものもたくさんあるなと感じたので、自分の専攻にこだわりすぎず、興味を持った会社にまずは応募してみるなど、挑戦してほしいなと思います。

 実は私の場合は「自分は話すのがそこまで得意ではないから…」とか、「やっぱり“体育会系”のノリなんだろうか」等と営業職に対する勝手な苦手意識があったのですが、実際に体験してみると全然雰囲気が違うことが分かりました。イヤだなというイメージがある職種でも、実は思い違いかもしれないので、あえて体験してみるのも大切だなと感じています。

実際の仕事の現場にふれてみると、実は「食わず嫌い」なだけだったことが分かるかもしれませんね。
ちなみに、今回は学生さんが3人同時に実習をされたということですが、実習中にたくさん話せたのでしょうか。

 就活に向けて今何をしているのかなど、たくさん情報交換ができました。専攻も興味の方向性もバラバラでしたが、改善案を出しあったり身体を動かしたりといろいろな活動を通じて、絆は深まったと思います。

今、インタビューさせていただいているのが9月なのですが、
3年生もいよいよ後半ということで、就職活動が始まるなというイメージでしょうか。

 もう本格的に始まっちゃうんだなと感じています。不安も結構ありますね。
 実は、今回の実習の翌週にも、5日間のインターンシップに参加しました。その実習も各部署を回らせてもらうカリキュラムでした。その後は1day仕事体験等にまだ参加できていないので、様々な業界の知識を広げるというよりは、職種について深く知る夏休みだったなと感じています。

本日は貴重なお話をありがとうございました!

清水さん

サンメッセ株式会社 人事課 清水さんからのコメント
 5日間のインターンシップにご参加いただき、ありがとうございました。
 このプログラムは企画から印刷製本まで盛りだくさんの内容でしたが、サンメッセの一貫生産できる設備力がわかるプログラムだったと思います。

 印刷物は身の回りにあふれていて、関心を持っていないと見過ごしてしまうものです。今回の経験により、印刷物を新たな視点で見ることができたのではないでしょうか? また、実際に身体を動かして製品を作り上げる工程は大変だったかもしれませんが、それは貴重な学びの経験であったことでしょう。

 最後に、将来のキャリアに向けて多くの会社を研究し、自身に最適な職場を見つけてください。また、今回のインターンシップで得た知識とスキルを活かし、素晴らしいキャリアを築いてください。お疲れ様でした。