成果報告

「めちゃくちゃ良いなこの会社!」――環境配慮型のプラスチックメーカーに学内企業展で出会った文系学生の体験談

  • 学生の体験談
掲載日:2024/01/18
2023年度掲載

友人に誘われて参加した説明会で偶然出会った企業は、「持続可能」な社会を実現しようと企画・開発に力を入れるモノづくり企業でした。
「メーカーもアリかもしれない」と視野が大きく広がった、マーケティングコースの実習について、(じっくり!)お聞きしました。

事業内容:プラスチック製の産業資材、工業部品、医療用部品の製造販売および日用雑貨品、水道管継手の製造
本社所在地:岐阜市神田町9丁目27番地(大岐阜ビル)

※このマーケティングコースでは、食品用プラスチック製品を開発・生産している岐阜プラスチック工業株式会社のグループ会社、リスパック株式会社での実習が中心となっています。

実習に参加した学生さん

名古屋学院大学

法学部 法学科 3年
S.I.さん
リスのプラスチックグループwebサイトより。
”プラスチック”を軸に幅広い製品を生産している。

企業との出会いは友達に誘われて参加した学内合同説明会

実習終了から1ヵ月以上たちますが、実習は楽しかったですか?

 はい、楽しかったです。他にもいくつか仕事体験などに参加したのですが、それに比べて何倍も楽しかったです。期間が長かったということもあると思いますが、担当の紅谷さんが親身になってくださったことも大きいと思います。会話がうまくできていない学生がいれば積極的に話しかけてくださったりと、いろいろな場面でフォローしてもらえたので、とてもやりやすかったです。

参加したきっかけはどんなことだったのでしょうか。

 学校では6月後半頃から、「今年の就活は早いよ」ということを聞いていて、徐々に周りが動き始めて、自分でも企業を調べるようになりました。そのすぐ後、7月上旬に学内で合同説明会があり、友達に誘われて参加しました。
 企業を調べるにあたって、「持続可能性」等の将来性がある企業の情報を知りたいと考えていました。最初は運輸業界に興味を持っていたのですが、友達が“犬山に工場がある企業だから”とブースを訪問するのにたまたまついて行って、初めて岐阜プラスチック工業㈱の社名を知りました。説明の中ではちょうど、持続可能性のことを強く打ち出されていて、「めちゃくちゃ良いなこの会社!」という気持ちがわいてきて、インターンシップに参加することを決めました。それまでは、インターンシップに参加することも考えていませんでした。

誘ってくれたお友達に感謝!ですね。
参加前に何か準備したことはありますか?

 参加にあたって、エントリーシートを出さなければいけなかったので、その作成をしたのと、企業のHPを隅々までしっかり見ました。web上での評判等も検索しました。企業研究の仕方や、何を準備すると良いのかもあまり分からなかったので、web上の情報だけでもたくさん集めようとしていました。

その中で特に印象に残っていることはありますか?

 HPを見ていると、バイオマスのことがたくさん書いてあるなと感じました。従来のプラスチックは自然には分解されないものなので、それを自然の中で、微生物が分解できる製品に替えていくことに力を入れていること、将来性のある会社なんだなということを強く感じました。

事前に会社の下見をしたりしましたか?

 2日目の予定が犬山工場となっていたので、どこにあるんだろうと下見に行きました。バイクが趣味なので、自宅から片道1時間半くらいかけて行きました。めちゃくちゃ大きいなと感じました。

プラスチック容器の可能性と向き合うカリキュラム

実習の内容を詳しく教えてください。
対面5日間インターンシップ<マーケティングコース>
実習日程:2023年8月30日(水)~9月1日(金)、9月27日(水)~28日(木)/5日間
10:00~17:00(1日目のみ13:00~17:00)
1日目本社オリエンテーション/グループワーク(2日目の買い出し先検討)
2日目犬山工場リスパック 会社説明会/若手社員座談会/工場見学/グループワーク(ディベート)/買い出し
3日目本社グループワーク(容器の特徴)/模擬マーケティング体験
4日目本社
名古屋国際会議場
グループワーク(最終課題)/(移動)リスパックNEXT見学
5日目本社グループワーク(最終課題)/最終発表、フィードバック

1日目は、まず自己紹介から始まったのですが、その後すぐに「他者紹介」というものが始まりました。「そんなことやったことないぞ?!」とすごくびっくりしました。2人でグループを組んで、10個くらい質問を考えて聞き出して、それをもとに紹介するということでした。
 びっくりはしましたが、ペアを組んでお互いの話をじっくりできたので、おかげで一気に打ち解けられたような気がします。1日目の終わりには、皆でInstagramの交換をしたりしました。

他己分析の様子
(写真提供:岐阜プラスチック工業㈱、以下同じ)
他者紹介というのは面白いですね。
今回は、数あるプラスチック製品の中でも、スーパーやコンビニでよく見かけるような透明の食品用パックについて考える実習、ということで良いですか?

 そうですね。2日目は生産部門のある犬山工場の見学をして、午後には社員さんの車に乗せてもらい、特徴的なプラスチック製品を探しに3店舗回りました。その行き先を1日目のグループワークで考えたりしました。

ディベートという時間もあったんですね。

 コンビニなどで買うコーヒーのカップについて、プラスチックのフタは「あり」と「なし(=ビニールでシールされているもの)」のどっちが良いか、というお題で、分かれて議論しました。最後に受入担当の紅谷さんから、勝敗というのか、良かった点やアドバイスをいただきました。「もっとこういう点を攻めると良かったよね」など、社会人としての目線を学べてすごく参考になりました。

ディベートの様子
社会人のシビアさを学べたんですね。いざ考えてみると難しいお題でしたね。
模擬マーケティングという時間もあったんですね。

 まず、2日目に買った製品を、パワーポイントを使って紹介し合いました。そこから、「このプラスチックの容器を売るので、内容を考えてください」という課題が出ました。挑戦してみると実際の商談みたいで、とても緊張しました。さらに、商談の中で聞き出した内容をもとに、大きな紙に商品の魅力を書き出して、もう1回商談をするという流れでした。
 4人ずつ2グループで考えたのですが、発表するために「お客様が何を求めているのか」という目線を大事にしたり、求めているものをどういう風に説明すると良いのか調べたりしました。

ディベート時のアドバイスも活かせたりしましたか?

“何目線なのか”、という点が一番参考になったと思います。「(最終的に)商品を買うお客様」の目線で考えるのも大切だし、例えばスーパーなど、プラスチック製品を使って商品を売り出す立場の目線も大事なんだなということですね。

グループワークの様子
売り込む相手先にはどんな人を想定したのですか?

 「スーパーなどで売るサラダの加工を行う専門店の方」という設定でした。本社の中で、実際に商談に使うお部屋を用意していただいて、初めの場所で、その雰囲気にも緊張するし、相手方を務めてくださった営業や企画の方の演技もすごいし、という感じで…5日間の中で一番緊張しました。

グループワークの様子

いざ、食品容器の大型展示会に参加

そこから1ヵ月近くあけて、後半の実習が行われたのですね。

 4日目は午後に「リスパックNEXT」の会場で実際に商品の説明をしている方にお話を聞いたのですが、午前にあらかじめ質問を考えてから、会場へ移動しました。
 5日目の課題は「Instagramを使ってリスパックNEXTを広めよう」という内容で、投稿内容を考えて、それについてパワーポイントで説明しました。

リスパックNEXTとは…?

 この実習で学生さんたちが訪れたのは、「リスパックNEXT 2023 AUTUMN」の名古屋会場(名古屋国際会議場)。リスのプラスチックグループが創業70周年を迎えることから、食品容器メーカー「リスパック㈱」と物流資材メーカー「岐阜プラスチック工業㈱」との初めての合同展示会として開催されました。2023年のテーマは「『箱』の力でミライを変える ~課題解決と環境貢献の宝箱~」で、大阪を皮切りに、名古屋、広島、東京、仙台、福岡、札幌の各地で開催されました。
 webサイトでは若手社員さんが会場内を案内するインスタライブのアーカイブも見ることができます。
リスパックNEXT 2023 AUTUMN

営業部署にとっては花形イベントと言えそうですね。

 社員さんにもたくさんお会いできて、実際にこんな風に働いていらっしゃるんだなと実感できました。「未来」というテーマから、会場内にロボットがいたりもしました。社会人になったら自分もこういうところに来たりするんだろうかと想像したりしましたね。

5日間を通して学んだ中で、一番印象に残っているのはどんなことですか?

 “どの目線で考えるのか”ということですね。商品を売ることの難しさがよく分かりました。
 実習が終わってからは、コンビニやスーパーで買い物をしていても、「こんな工夫がされているんだ!」とパックをじっくり見てしまうようになりました。「こんな構造なんだ!これはきっと耐久性があるんだな」とか。知識も付きました。もう知らなかった頃の見方には戻れないですね。

総菜のパックって、ものすごくお世話になっていますが、言われないとなかなか意識しない存在ですね。
実習で企画の方の熱量に触れてしまうと余計に気になりますよね。
ちなみに、事前に調べたりした印象と、実習に行ってからというのは、ギャップはあったのでしょうか。

 ギャップは特にはなかったですね。大学で合同説明会を受けた時の印象そのままだったような気がします。説明会でお話ししてくださった紅谷さんが、そのまま受入を担当されていたからかもしれません。

実習が終わってから、もう少し準備しておけば良かった!ということはありましたか?

 もうちょっと自己分析をしたほうが良かったのかな?とは思いました。
 1日目の自己紹介で、まだ8月時点だったからか、自分で自分のことをあまり分かっていなかったな…と感じたりしました。自己分析については、大学で少し説明があったようにも思いますが、自分が思っていた以上に大事なんだなと感じました。

先輩との座談会はどうでしたか?

 犬山工場で働いている方や、新入社員の方にお話を聞くことができました。
 座談会以外でも、買い出しに行く車の中など、フランクにお話を聞けるタイミングを結構作っていただけたのが嬉しかったです。プライベートのお話や、「営業の目標はありますか」、「実際残業はどれくらいですか」、「給料はぶっちゃけどうですか」など、いろいろ質問したことが印象に残っています。移動する合間はフラットな雰囲気で質問もしやすくて良かったですね。

お昼はどんな感じでしたか?

  最初に昼食代として1人5,000円いただけたので、学生同士で、コンビニやスーパーに行ってプラスチックも見ながら選んだりしました。そんな時間もとても楽しかったです。

今後に向けて

なかなか文系の方だとメーカーに目が向かないと思うのですが、今回は偶然が重なってご縁もつながった、という感じですね。メーカーが選択肢に入るだけで、就活の幅というのはぐんと広がるんじゃないかと思います。
今後に向けた課題は見つかりましたか?

 いろいろとあるのですが、今はビジネスマナーの向上ですね。自分の優先順位としては一番高いです。
 今も実は話しながら思っているんですが、言葉が得意というわけではないので、論理的に話すというのがまだできていなくて、インターン先で出会った他大学の人が論理的に話せていたりとかすると、じっと見ちゃったりしていました。
 それに、「今の、入室する時にお辞儀するべきだったかな?!」などと迷うことが今も結構あります。以前は「剣道も9年間やっているし、礼儀作法も大丈夫じゃないか」という軽い気持ちだったのですが、今回インターンシップに参加していろいろな社会人の方を見て、「自分はまだまだじゃん!」ということがよく分かりました。

学校では先輩から話を聞く機会もあったりしますか?

 学校主催の機会もありますが、剣道部やボランティアサークルの先輩に話を聞いたりしています。「公務員を目指すならそろそろ準備をしないといけないよ」、「もう次の面接で内々定がもらえそう」といった情報も聞きますね。

今回、インターンシップ学生さんのアンケート調査にもご協力をいただいたのですが、「メールの書き方に不安がある」と書かれていました。

 メール作成については、インターネットでいろいろ調べて、自分でも文章を作ってみて、最終的には親にも聞きました。母親が事務職なので、「この文章で大丈夫かな?」と聞くと「これでは全然ダメだね」と言われたりして、苦戦しました。「こういう前置きを入れてから主な内容に進んで…」という感じで教えてもらいました。
 剣道部では、剣道連盟などとも連絡を取るような役割を担当しているので、その中でメールのやり取りも結構していて、得意なほうだと思っていたのですが…実際はそんなことはなかったですね。勝手が違いました。

それから、「エントリーシート提出ありの企業に多く参加すればよかった」ともありましたが。

 エントリーシートを求めてくる企業のほうが、学生のことを深く理解しようとしてくれているのかなと思って…そういうところのほうが狙い目というのか、就職後も良いのかな、と。エントリーシートを書く練習にもなりますし。

なるほど! 確かに、学生さん個人をよく見つめてくれている感じがしますね。
ちなみに、今回の実習にアルバイトの経験なども活かせたのでしょうか。

 普段は飲食店でアルバイトをしているので、人との接し方については鍛えられているかなと思います。
 コロナ禍の最中に始めたので、当時は「少ない人数でどうやってお店を回していくのか」ということが重要で、優先順位を常に考えることを学びました。それがグループワークには活かせたかなと思います。

“仕事の段取りを組める”という力はこれからの強みになりそうですね。
ぜひ、これからインターンシップに参加しようという後輩の方へのメッセージをお願いします。

 やはり自己分析!ですね。そして、インターンシップに参加する前に、ビジネスマナーもある程度勉強しておくと良いよ、ということですね。
 それから、自分ではメールで苦労をしたので、メールのマナーはいろいろ調べておくと良いように思います。大学で教えてもらうものでもないので、ネットも良いですが、「あれ?ここは違うんじゃ…」と思った時には、周りの大人に聞いてしまった方が良いと思います。母にも聞きましたが、アルバイトの休憩中に、店長に「これって大丈夫ですかね?!」と聞いたりしていました。

自己分析についても詳しくお願いします。

 自己分析というのか…「この会社で働いている未来が見えるかどうか」、向いているのかなということを考えるのが大事なのかなと思いました。この会社で自分が営業職として働いているとか、開発職として働いているといったことが想像できるかどうかで、この企業に向いているか分かるのかな、と。

想像できる企業とそうでない企業がありましたか?

 そうですね。
 実は運輸系の企業で倉庫業務を見学したのですが、その職種は、自分ではちょっと想像できなかったですね。

インターンシップの回数についてはどうですか?

 できるだけ行った方が良いと思います。そして、やっぱりオンラインよりも対面! 対面を数こなしたほうが絶対に良いと思います。

5日間あると、1day2daysよりもいろいろなことが見られるのかなと思います。

 担当してくださった紅谷さんが、そこはその方だからこそ、なのかもしれませんが…どの社員さんとも仲良く話されていたので、風通しの良い会社なのかなということは強く感じました。

雰囲気がじかに感じられたんですね。受入側も、5日間あったら隠せませんからね。
就活は人と話す機会も増えるので、自分の“営業力”をアップさせるにも良い機会だと思います。
最近は学生さんが就活の中でエントリーする企業数が減りつつあるという調査結果もありますが、ぜひ視野を広く持って、最終的には、自分で納得できる就職先にたどりつけると良いですね。
本日は貴重なお話をありがとうございました!
紅谷さん

岐阜プラスチック工業株式会社 総務部 紅谷さんからのコメント
 この度は5日間の対面インターンシップにご参加いただきまして、ありがとうございます!
 コロナ禍の落ち着き具合を見ながら、今年は3年ぶりの対面開催となりました。

 今回の<マーケティングコース>では、営業系職種に興味がある方を対象に5日間を通して、模擬マーケティングやディベート大会、リスパックNEXTの見学(プライベート展示会)、など行っていただきました。
 初日の緊張の様子は徐々にほぐれ、グループワークを通して、積極的な意見交換ができていましたね。そんな中で、目的を見失わないことや、ターゲットを明確にした提案など、マーケティングにおいて重要な要素をしっかりと感じていただくことができたと思っています。また、リスパックNEXTの見学時には、お客様と弊社社員がリアルに商談を行っている様子なども目の当たりにし、会社の雰囲気や営業職として働くイメージをより具体的に持っていただけたと思います。S.I.さんが弊社社員に個人的に質問する姿を見た時には、興味を持っていただけたのだと思い、とても嬉しかったです。
 多くのグループワークや実践形式での体験を踏まえたことで、実際にマーケティングに携わってみたくなったのではないでしょうか。また、マーケティングの魅力を感じると同時に、反省点や今後の課題も感じたことかと思います。5日間で吸収したことを、就職活動に限らず今後に生かしていただければ嬉しいです。

 最後になりますが、いよいよ本格化する就職活動で抱くであろう不安や苦労を乗り越えて、社会人としてのスタートを切れるように私たちも応援しています!