令和3年度、「インターンシップの学内説明会で会社に一目惚れ」、「GICのサイトで希望条件を検索して出会った」という2人の学生さんが5日間の実習に参加しました。当時は2人とも大学3年生。実習を通して会社への理解を深め、それぞれに就活を経て内定を獲得。令和4年度は、2年生、3年生の学生さんと一緒に二度目の5日間実習に参加しました。
事業内容:・情報システムの設計、構築、運用、保守
・Webサイトの製作、コンテンツの制作
・システム開発プロジェクトのマネージメント
本社所在地:大垣市加賀野4-1-7 ソフトピアジャパンセンター7階
*ソフトピアジャパンセンター…岐阜県が大垣市に1990年代より整備した先端情報産業団地で、Web・ソフトウェアの開発や、機械制御等ものづくりとITの融合、IoTの研究など、多様な企業が集積している。
実習に参加した学生さん
国際情報学部 国際情報学科 メディアスタディーズコース 4年
地域科学部 地域文化学科 4年
*インタビューの際には、株式会社ソフィア総合研究所 総務部 髙島さんにも同席していただきました。
IT系企業って…カタい、厳しいイメージ?!
S.S.さん 私は大学でインターンシップに参加すると単位がもらえる授業に参加していたので、その中で岐阜県インターンシップ推進協議会のサイトで検索をしました。大学の規定が5日間だったのと、“情報通信業”というものに興味があったので、その条件で探したのがきっかけです。家から近いエリアだということも決め手になりました。
N.Y.さん 私は3年生になった春に大学内で企業説明会があり、そこで“一目惚れ”をしたような感じです。ブースに座っていらっしゃったのは髙島さんでした。同じ学部から入社した方がいらっしゃると聞き、「情報系の専攻ではなくても、就職先としてIT業界もアリなんだ」と感じたのが最初ですね。
S.S.さん どちらかというとIT系企業というと、厳しそうなイメージを持っていました。ですが、社員の皆さんとお話しする内に、皆さん優しく接してくださって、「学生の私たちにも寄り添ってくださるんだ」とあたたかいイメージに変わりました。
N.Y.さん 説明会で受けた印象と、何人かの社員の方にお会いして感じた印象が皆さん共通だなということを感じて、ギャップも特になく、安心した覚えがあります。 実は春の説明会の時点で「入社したい!」という気持ちになっていて、親に「まだ決めるのは早いんじゃない?」と止められていたくらいでしたが、夏休みのインターンシップでは毎日とても楽しく過ごせて、よりソフィア総合研究所が好きになりました。
令和3年度の実習内容/8月23日(月)~8月27日(金) 5日間 各日とも9:00~18:00 テーマ「Webサイトに掲載する社員インタビューコンテンツの制作」 | |
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1日目 | 会社説明・業務説明、インタビュー内容の検討 |
2日目 | 写真講座、社員インタビュー、HTMLの演習 |
3日目 | 社員インタビュー、写真撮影、HTML制作 |
4日目 | 社員レビュー、HTML校正・制作 |
5日目 | HTML仕上げ、成果報告 |
令和4年度の実習内容/8月31日(水)~9月6日(火) 5日間 各日とも9:00~18:00 テーマ「プログラミングツールを利用した課題解決体験」 | |
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1日目 | 会社説明・業務説明、プログラミングに関する講義・演習 |
2日目 | 要件説明、プログラミング |
3日目 | プログラム解説、プログラミング、社員レビュー |
4日目 | プログラミング、社員レビュー |
5日目 | プログラミング、検収、成果報告 |
一番緊張したのは「社長さんの前でのプレゼン」!
S.S.さん 昨年度はインタビュー後のHTML作成です。グループでの活動を進める中で、積極的に発言したりすることができるようになりました。
今年度はプログラミングですね。自分で考えたプログラムがなかなかうまく実行されず、エラーが何度も出たりしましたが、社員さんや他チームの人にも助けてもらって解決できました。
N.Y.さん 昨年も今年も最終日に社長さんの前で発表をしましたが、とても緊張しました。ですが、その他にも実習中に社員さんや他の学生さんからたくさんフィードバックをもらうことができたのが勉強になりました。
また今年度は特に、プログラミング業務は一人でやるものではなく、チームで協力しながら制作するものだということを実感しました。仲間と協力して業務を進める大切さと、どのようにすれば良い雰囲気を作り出せるのかも学びました。プログラミングの面白さも知ることができました。
昨年度は、社員の仕事内容や、仕事に対する思いを学生目線でインタビューして、読み手となる学生が関心を持つようなWebサイトを作成することが主な業務でした。
今年度はプログラミングが主業務でしたので、社長を前にした発表では、プログラムを作る際に工夫したところや、プログラミングの仕事ってこういうことなのかなという気付きについて発表してもらいました。
グループワークは2人または3人に分かれて進めてもらうのですが、もちろん、初対面の方がほとんどです。お互いを認め合い、積極的に意見を出すことの大切さを感じる学生が多いですね。
S.S.さん “内定者の立場”という安心感は確かにあって、心に余裕を持って参加できました。昨年はものすごく緊張していましたが、今年は自分から周りに話しかけるように心がけることができました。
N.Y.さん 私も緊張はしていたのですが、周りと話すことにはそこまで緊張しない性格で、グループも2人だったからか、たくさん話すことができました。
指導チームの中堅社員が“プロとして質の高い仕事”を体現
この数年、5日間のインターンシップを開催する中で、「学生の皆さんに『ものづくりに没頭する体験』をしていただきたい」という想いのもと毎年改善を重ねてきました。その一環で、今年度は会社の業務に近いプログラミングの時間を増やしました。参加していただいた学生さんの割合は理系・文系が半々でしたが、皆さん積極的にコミュニケーションを取りながら実習を進めて、全員が成果物を作り上げてくれました。
今回は12人の学生に対して、トータル6人の社員で分担しながら指導を行いました。実習全体の進行、学生さんのフォロー、プログラムの品質チェックなどです。
インターンシップを始める時から、会社として「学生さんを一人の社員として扱う」ということは決めています。今回も課題を一つ進めるごとにフィードバックの時間を設けて、その都度、各チームで制作したものを社員がチェックして、こういう観点でもう少し検討してほしい、など具体的に指導しました。
指導を担当するチームは若手が中心ですが、今回、入社17年目のシステムエンジニアにも加わってもらいました。「学生さんと同じお題で社員が制作してみたら、こんなプログラムができたよ」と紹介したところ、学生さんにかなり感動してもらえたようです。“職人技”というのか、質の高い仕事とはどんなものか、という部分を見てもらえてよかったかなと感じています。
S.S.さん 実際にそのシステムを使う人の目線に立って作られていて、いろいろな条件に対応できるプログラムになっていて、自分たちはそこまで想定できていなかったので、すごいなと思いました。
N.Y.さん プログラムの中のコメント、ここに書かれている動作はこういう内容ですよ、という説明部分などがすごく見やすかったです。チームで仕事をする時、特に、後でプログラムを修正する場合などに、誰が見ても分かるように作られていて、これがプロの技なんだと感じました。
同じものを作る実習だったので、他チームの様子を参考にしたり、余裕があるチームは他チームを手伝ったりという状況でしたね。周りの成果や、社員からのフィードバックに対して、自分たちのプログラムにどんどん反映させようという熱量があり、皆さんの書くプログラムがどんどん良くなっていくのは、見ている社員も刺激になりました。
S.S.さん インターンシップでは、マイルストーンを設定して計画を立てること、そして予定通りに物事が進まない時は、一度計画を見直すことの重要性を学びました。これから11月にIT系の資格試験を受ける予定ですが、全体の計画を立てて毎日勉強を進めること、そして時には計画を見直すことも心がけて頑張りたいです。
N.Y.さん 卒業までに卒論を完成させるのはもちろん、資格試験にも挑戦したいと思っています。それぞれに「これから気持ちを切り替えて頑張るぞ」というように自分のテンションやモチベーションの上げ方をうまくコントロールできるように努力したいです。
S.S.さん インターンシップの授業を取っていたので、5月くらいから実習先を探す中で徐々に感じるようになりました。エントリーシートの内容を考え始めたのは3年生の11月頃でした。
N.Y.さん 公務員試験を受ける学生が多い学部なので、公務員志望の人は、3年に上がった4月に生協の公務員講座に申し込むことになります。その時に公務員に関するセミナーなども受けたのですが、いろいろ検討した結果、講座には申し込まなかったので、これから就活が始まっていくんだなと感じましたね。
いろいろな業界・会社のインターンシップに参加してほしい
S.S.さん いろいろな業界や会社のインターンシップに参加してみることも大切だと思います。参加することで、オンラインでも社員さんの空気感は感じられますし、会社の見方も徐々に分かってくると思います。
私は3年の夏休みの後、いろいろな会社を見ていく中で、ソフィア総合研究所の冬の1day体験にも参加しました。いろいろな社員さんとお話しする中で、皆さんの中に自分と似ている部分を感じたりして、「この会社良いな」と改めて感じることができました。
N.Y.さん 私はオンライン開催のものより、対面開催のもののほうが印象に残っていますね。コロナ禍もまだ続いていますが、参加できる機会があるなら対面のものにも参加してみると良いと思います。また、1day体験だとその場で終わりで、学んだことを活かす場が次いつ来るのか…という感じですが、複数日程だと「今日学んだことを明日活かそう」、「明日は挽回するぞ」ということが可能です。
私も夏休みの後、岐阜県内外問わず、1day体験も含めていろいろな実習に合計10回くらい参加しました。それぞれの内容を振り返って、「一番遠慮せずに自分を出して頑張れたな」と感じたのがソフィア総合研究所でした。
S.S.さん 最終日の発表もそうですが、自分の意見を発表する場面が多いので、自分が考えていることを言葉にして話すような練習をしておけばよかったと感じました。
N.Y.さん 社員の方に聞いてみたい質問を準備しておくことですね。小さなことでも良いのでたくさん準備しておくと、実習の合間にお話ししやすいと思います。
受入事業所からのコメント/株式会社ソフィア総合研究所 総務部 髙島さんより
今回、1年間で大きく成長してからの参加ということで、私たちも頼りにできた部分がありました。実習中の空気感もうまく作ってもらえたように思います。皆が少し背伸びをする必要がある実習内容だったため、お互い必死に頑張る空気になってよかったかもしれません。
ちなみに、以前は参加学生さんそれぞれの大学名や学年などを開示してから実習に入っていましたが、それにより「2年生が3年生に遠慮する」といった状況になるのを防ぐために、最近はそれぞれの苗字のみご紹介してから始めています。チームで作業を進める際に、それぞれのバックグラウンドはあまり関係ありませんので、今回も二人が内定者だということは敢えて明かさずに実習をスタートしました。途中で二人から聞いて、びっくりした学生さんもいたかもしれませんね。
内定後には、アルバイトとして週1回などのペースで会社に来てもらっており、週に30分程度ですが、社員と交流する時間を設けています。社員から感想を聞くと、「○○さんは資格の勉強をしているらしい!自分も頑張らないと」などと、良い刺激をもらっているようです。
今回は指導チームの中でも、若手が中堅社員の技を見て「10年後、先輩みたいになれるように頑張ろう」などと感じてくれたようで、「先輩の後ろ姿」みたいなものを見せられたのもよかったなと感じています。
毎回、インターンシップは社員にとってもチャレンジの場であり、感動する場でもあり…。インターンシップを経験してから就職活動でも当社を訪ねてくれる学生さんは、理解度や志望度も高い状態で来てくださるので、そこは本当にありがたいですね。5日間あると、会社の雰囲気はもちろん、多少なりとも、社員の生き様みたいなものも見てもらえると思います。インターンシップを通じて、今後も多くの学生さんと出会いたいですね。